• 株式会社希望社 日常業務の手間を削減!作業がスムーズに|紙工メーカーのs-flow活用ストーリー

    業種:オーダーメイド紙製品の開発・製造・販売

    お話を伺った方:越智様 東垂水様

  • 株式会社希望社
    貴社の事業について教えていただけますか?

    希望社は、冠婚葬祭に必要な紙加工製品を手がけるメーカーとして、幅広い商品を展開している。主力は、引き出物袋や返礼品用の紙袋、芳名帳、席次表、結婚証明書、会葬礼状などであり、長年培った製本技術と加工技術を基盤に、業界の多様なニーズに応えてきた。

    かつては既製品も多く扱っていたが、現在は各式場のロゴや表紙の色を反映させたオーダーメイド製造が主流である。
    既製品は大量生産によるコスト面での利点がある一方で、他社との差別化が難しい。そのため、多少コストが上がっても独自性を重視する顧客からは、オリジナル性の高い製品を求められることが多い。
    同社の強みは、経験豊富な営業担当者が顧客の要望を的確に聞き取り、予算やデザイン、製法を調整しながら仕様へと落とし込める点にある。特に「オリジナル」×「小ロット」×「コスト競争力」において業界随一の実績を誇り、顧客の細やかな要望に応じたオーダーメイド製造を小ロットから大ロットまで幅広く展開してきた。
    さらに、昭和47年の創業以来、大手ホテルや企業をはじめ約6,000社との取引実績を積み重ねており、信頼関係を基盤とした高品質な商品提供を実現している。
    紙袋、製本、カード、パッケージ、アルバムなど、これまでに開発したオーダーメイド商品は実に31,500種類以上に達し、その背景には長年培われた伝統的な技術力が息づいている。
    市場は「ブライダル・ホテル」と「葬儀」の分野に特化しており、その中でも「紙袋」と「製本」で特に高いシェアを確立している。こうした専門性と技術力、そして豊富な実績を背景に、常に顧客に寄り添い、価値ある製品を創出し続けてきたのである。

1. 導入前の課題

・サポート終了に伴う業務継続の制約

2. 選定の理由

・クラウド化による場所を問わない業務効率化
・データ制限なし&柔軟な帳票作成と設定
・信頼できる技術的なサポート体制


3. 導入の効果

・入力や作成など日常業務の手間を大幅に削減
・業務精度の向上と安心感の獲得

1.導入前の課題

  • 「s-flow」導入前はどんな困りごとがありましたか?

    s-flowの導入前に抱えていた課題について、代表取締役の越智社長と商品本部製袋担当の東垂水氏に話を伺った。

    従来の基幹システムを30年にわたり使用し、バージョンアップを重ねてきたものの、サポート終了に伴い新しいパッケージ購入が必要となった。
    ところが、新パッケージでは従来のカスタマイズ機能が使えず、過去の機能が制限される可能性が浮上した。
    さらに、膨大な受注データを抱える同社にとって、データ件数の上限があるシステムは業務継続の大きな障壁となる。こうした事情から、既存システムに固執せず、新たな選択肢を検討することとなったのである。

    新システムの調査・選定には約1年半をかけ、複数社の製品を比較検討しながら理解を深めていった。
    越智社長を中心に、商品部や経理部の実務担当者もデモを通して操作性や機能を確認。検討を重ねる中で、自社にとって本当に必要な条件が次第に整理され、明確になっていった。

    s-flowは全機能を30日間無償で利用でき、実際の業務環境で画面構成や操作性を試すことができる。不明点があればチャットや電話、メールで即座に相談できるため、安心して検証を進められた。
    このトライアル環境を活用しながらオンラインにて打ち合わせを数回実施し、既存システムで行っていた業務が問題なく再現できることを一つひとつ確認していった。その過程で、標準機能では難しい仕様についても「カスタマイズで対応可能」と明確に示されたことが、導入の後押しとなった。こうして不安要素を解消しながら、最終的にs-flowの採用を決断したのである。


2.選定の理由

  •                  
    「s-flow」を採用いただいた理由は何ですか?
                   

    希望社がs-flowを採用した理由は、システム選定時に明らかになった必須条件を十分に満たしていた点にある。

    導入前に定めた条件のひとつは、クラウド型であることだった。
    従来のシステムは特定のPCにインストールして使用していたため、PC不具合や起動の遅延リスクがあり、同時に作業できる人数にも制限があった。
    東垂水氏は「営業担当者は本社に常駐せず全国各地で業務を行っているため、過去の取引データの確認のたびにわざわざ本社に問い合わせる必要があった。」と語る。クラウド環境であれば、営業自らが即座に情報を確認できるため、この問題が解消された。

    一方、クラウド版の製品では得意先登録数に上限がある場合が多く、過去の受注履歴を確認できないケースも想定される点がネックであった。しかしs-flowでは、対応プランによっては登録件数に制限がなく、全てのデータを管理できる点も重要な評価ポイントとなった。

    さらに経理部からは、請求書に管理番号を印刷できることや、3種類の請求書レイアウトに対応できることが必須条件として挙げられていた。
    この条件を満たすシステムはなかなか見つからなかったが、s-flowでは標準仕様で対応可能であった。
    他社製品にはない機能の一つとして、s-flowでは対外帳票のレイアウトや出力項目を自社の業務に合わせて、Excel上で自由に変更・設定できる。
    既存の帳票のレイアウトに近い形で再現することはもちろん、新規の帳票作成も可能だ。さらに、特定顧客専用の帳票を紐付けて自動出力できる「得意先指定帳票」機能も備えており、こういった仕様が経理部からの要望条件と完全に合致したのだ。

    これらの条件を満たしていたことに加え、導入検討の過程で行ったZoomの打合せで、質問に即座に回答が得られた点も決め手となった。
    というのも、打合せには基本的に開発に知見のある担当者が参加しており、仕様や技術的な確認もその場で対応可能であったからだ。
    「他社でよくある『確認して後日回答』といったタイムラグが発生せず、迅速かつ的確な対応により、安心して導入を決定することができた」と越智社長は語る。


3.導入の効果

  • 「s-flow」導入後はどんなところが改善されましたか?

    s-flow導入後、業務効率は大幅に改善された。
    東垂水氏によれば、以前の基幹システムは特定のPCでしか利用できず、自席で処理できなかったため、端末の空きを待ったりする瞬間があったという。
    しかし、クラウド型のs-flowでは自席からそのまま作業できるようになり、「ちょっとした確認や入力も自分のタイミングでできるようになって、日常業務がぐっと楽になった」と話す。
    また、従来では、受注入力時に未登録の商品がある場合、一度画面を閉じて商品登録を行い、再び受注入力に戻る必要があり、作業が煩わしく感じられていた。
    しかしs-flowでは、未登録の商品があればその場で子画面に移行して登録でき、登録が完了すると受注明細に自動反映されるため、作業の効率が格段に向上した。
    さらに、以前扱った商品に再度注文が入った際、商品コードが手元に分からなくても、s-flowでは検索窓にコードの一部を入力するだけで候補が即座に表示される。そのため、以前のシステムで必要だった「正確なコードをすべて入力しなければエラーで弾かれる」といった手間やストレスがなくなり、入力作業が格段にスムーズになった。
    同様に、得意先名の一部入力での検索機能や、得意先・直送先の住所をワンクリックでコピーできる機能により、送り状や各種帳票作成の作業も大幅に簡略化された。

    経理部でも、作業効率の改善が顕著である。まず、請求処理が行われていないデータを出荷一覧から簡単に抽出できるようになり、未請求防止が容易になった。
    さらに、請求書をPDF以外にExcel形式でもダウンロードできるため、例外対応の表記などもExcel上で行うことができる。
    これまでは自前で作成した請求書に似せたExcelに、画面上のデータを確認しながら商品名や数量を一から手入力で対応していたので、作業が楽になった実感がある。
    加えて、仕入入力時の伝票複製操作も改善され、入力時間が減少した。
    操作に関する問い合わせにも迅速に対応してもらえることから、業務上の信頼感も向上している。

    こうした改善により、商品部・経理部ともに日常業務の作業負荷が大幅に軽減され、ミスの防止や業務スピードの向上が実現した。従来の手間やストレスが解消され、より戦略的な業務や顧客対応に集中できる環境が整ったといえる。

    越智社長は「商品アイテムをさらに拡充し、売上の増加を目指していきたい」と今後のビジョンを語る。
    また、原価管理や集計帳票機能など未活用の機能も積極的に取り入れ、s-flowと連携しながら業務改善と品質向上を両立させ、顧客により価値の高いサービスを提供していきたい、と抱負を述べた。

    私たちも、希望社が安心して新しい機能を活用できるよう、これからも継続してサポートを続けていくつもりである。