- クラウド販売管理システム【s-flow】
- 導入事例
- わくわくパーククリエイト株式会社
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わくわくパーククリエイト株式会社 “わくわく”を届ける公園運営の基盤——s-flowで施設の利用管理をスマート化
業種:パークマネジメント事業(指定管理)
お話を伺った方:野島李奈様
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わくわくパーククリエイト株式会社貴社の事業について教えていただけますか?
ヤンマーのグループ会社であるわくわくパーククリエイト株式会社は、ヤンマーグループのブランドステートメント「A SUSTAINABLE FUTURE―テクノロジーで、新しい豊かさへ。―」の実現に向け、「ワクワクできる心豊かな体験に満ちた社会」を目指して、2020年に設立。2021年より長居公園 (大阪市)の指定管理事業者「長居わくわくパークプロジェクトチーム」の代表企業として、パークマネジメント事業を開始した。
長居公園がこの先何十年、何百年も”わくわくが咲き誇る空間“であり続けられるよう、みどりの再興や、公園の魅力向上に取り組んでいる。
長居公園は「食・スポーツ・アート・学び」の4つの軸をコンセプトに展開。
同社では主に、ヤンマースタジアム長居をはじめとするスポーツ施設や園地、テナントなどを管理しながら、地域や来園者に多彩な体験を提供している。単に施設を運営するのではなく、公園自体の魅力を高めることで、人々のにぎわいを創出し自然と関わり合う空間を生み出している点が特徴だ。
2022年の公園リニューアルの際には、地域住民の声も取り入れ、24時間利用可能な「スケートボードパーク」や、夜間の植物園を活用した野外ミュージアム「チームラボ ボタニカルガーデン 大阪」など、様々な施設を新設。また、スタジアムの天然芝を裸足で感じながら盆踊りをする「スタぼん」や都市公園では珍しい「天体観測」イベントなど、地域と一体となる自主企画も多く開催している。
年齢国籍問わず多くの人々が訪れにぎわい、「食・スポーツ・アート・学び」を通して自然に交流する光景が、長居公園の日常となっている。
また、緑とテクノロジーを融合させた持続可能な運営にも注力している。食料残渣をたい肥に変えるヤンマーのバイオ式コンポスターの活用や地下鉄駅で発生する湧水の再利用など、環境負荷の少ない資源循環型の取り組みを推進。
これらの取り組みは、約20名の職員によって生み出されている。メンバー一人ひとりが相手のニーズに応え、自らの視点でアイデアを出し合い、主体的に行動できる風通しのよさが、同社の大きな強みだ。
彼らが描く未来は、テクノロジーだけに頼る環境配慮ではなく、人々が公園に集い、交流を重ねることで生まれる“つながり”が、サステナブルな社会を支える力になるというものである。
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- 1. 導入前の課題
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・Excel管理による情報の属人化で業務効率の低下
・進捗管理のブラックボックス化により経理作業の抜け漏れが発生
- 2. 選定の理由
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・誰でも使いやすい直感的な操作性
・複雑な条件にも柔軟対応でき、追加開発も可能
- 3. 導入の効果
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・ステータス共有で業務の可視化・標準化を実現
・請求書発行が迅速化し対応スピード向上
・手入力ミスを削減し日常業務の工数も軽減
1.導入前の課題
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「s-flow」導入前はどんな困りごとがありましたか?
当初、スポーツ施設の貸出(貸館)業務では、予約や請求などを一括してシステム化する構想を描いていた。しかし、導入には膨大なコストと時間を要する見通しだったことから、まずは日々の業務の中核を担う販売・請求管理の仕組みを整えることを優先し、販売管理システムの導入検討を先行して進める方針に切り替えたという。
選定の段階では、グループ会社のシステム担当者と連携し、専任プロジェクトを立ち上げて検討を開始。そのメンバーの一人である管理G所属の野島氏に、当時の状況を伺った。
「以前は会計システムで請求書を発行していましたが、紙の証憑をもとに売上を登録し、社内承認とグループ経理部門の承認を経てようやく請求書が発行できる流れでした。どうしても時間がかかってしまい、担当者より請求書発送時期を確認されることもありました」と野島氏は語る。
さらに、Excel中心の管理は情報の属人化を招き、処理状況の把握が難しい点も課題だった。ファイリングされた申込書が売上に計上済みかどうか、どの段階にあるのかを即座に確認できず、請求漏れが発生することもあったという。
また、貸館業務への活用ならではの複雑さもあった。スタジアム利用料では昼間と夜間で料金が異なったり、観客の有無によって変動したりと、細かな条件による料金設定が必要だった。こうした可変条件をどのように商品登録し、システム上で管理できるかは大きな検討テーマとなった。
加えて、同社独自の運用に対応できる柔軟性も重視ポイントだった。標準仕様でどこまで実現できるのか、必要に応じてカスタマイズが可能かどうか、それらを慎重に見極めながら、最適なシステムを模索していった。
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2.選定の理由
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「s-flow」を採用いただいた理由は何ですか?
選定にあたって重視したのは、操作性・費用対効果・カスタマイズ性の3点であると、野島氏は語る。
約10社のシステムを比較検討し、要件に照らして絞り込んだ。そのなかでs-flowは、実際の運用を想定したトライアルを重ねながら慎重に評価を行ったという。
「多くの従業員が日常的に使用するシステムなので、直感的に操作できることは欠かせません。実際に担当者ごとに試してもらったところ、『画面が見やすく扱いやすい』という声が多く上がりました」と野島氏。
受注管理・請求業務は日々の作業頻度が高く、PC操作に不慣れな職員でも迷わず使えることが必須条件だった。
さらに、s-flowは多様な業種での利用を想定して設計されており、運用次第で柔軟に対応できる構造が評価された。
貸館業務では、昼夜の利用時間や観客の有無など、条件ごとに料金が変動するという複雑な料金体系がある。
s-flowでは標準の仕様にあるSKU(在庫管理上の最小管理単位)をうまく活用し、条件別の料金設定をマスタ上で再現。
具体的には、スタジアム名でマスタを作成し、時間帯や利用条件ごとにSKUを設定した。この方法により、煩雑だった料金管理をs-flow上で標準化する道筋が見えた。
また、導入後に運用上の課題が発生しても、カスタマイズで柔軟に改修できる点も心強い。
加えて、受注から請求までのステータスを全員で共有できる仕組みも、選定の決め手となった。従来は紙やExcelでの管理により進捗状況が把握しづらく、請求漏れの原因にもなっていたが、s-flowでは担当者以外でも案件の状態を即時に確認できる。
結果として、業務の可視化と標準化を同時に実現できると確信し、s-flowの採用を決断したのである。
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3.導入の効果
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「s-flow」導入後はどんなところが改善されましたか?
s-flowの導入により、請求関連業務は大幅に効率化された。請求書発行までに要していた1〜2週間の期間が短縮され、取引先への対応スピードが向上。経理担当者にとっては、請求遅延が解消されたことで大きな安心感が生まれている。
さらに、会計システムへのデータ取込が自動化されたことで、これまで発生していた手入力ミスが解消された。以前は紙の利用関係書類を会計システムへ手入力しており、チェックや誤入力に多くの時間を費やしていたが、s-flowとのデータ連携によりその工数が削減。日常業務では約0.5時間/日の効率化を実現している。
また、ステータス管理機能の活用により、進捗が停滞している案件を即座に把握できるようになった。経理担当者が毎月動いていない案件を確認し、原因を特定・対応することで、請求漏れや売上計上の遅延が大幅に減少した。
今後は電子帳簿保存法への対応を見据え、s-flow上からボタン一つで請求書を得意先に送信できる機能の活用を検討していると野島氏は語る。
現在は月100件ほどを郵送で対応しているが、今後はメールへの送信に切り替えることで、さらなる効率化とコスト削減を目指している。
わくわくパーククリエイトは、「自然と共存し わくわくする空間を通して 心豊かな体験に出会える喜びを。」をミッションに、来園者に“わくわく”を届け、都会の中にある緑豊かな空間を未来につなぐサステナブルな公園運営を実践している。長居公園で培った運営ノウハウを、同じ理念で展開できる他施設への応用も視野に入れ、さらなる可能性を模索している。
当社は、こうした理念を支える基盤整備に携わることで、わくわくパーククリエイトの挑戦を支える信頼できるパートナーとして、現場の声に沿った最適なシステム運用を継続的に支援していく。今後もs-flowを通じて業務の標準化と効率化を推進し、持続可能な公園運営の実現に積極的に貢献していきたい。
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わくわくパーククリエイト株式会社
わくわくパーククリエイト株式会社はヤンマーのグループ会社として、長居公園の指定管理事業を行っています。 -
