開発ベンダーがおすすめする販売管理システム8製品と選定する際の比較ポイントを合わせてご紹介します。販売管理システムの導入をご検討されている方は、是非参考にしてみてください!
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販売管理システムとは販売業務に関連する作業を一元化し、管理するためのシステムです。エクセルなどで管理を行っている場合は、販売管理システムを導入する事で、情報の社内共有や、業務の効率化が可能になります。
自社で販売管理システムを導入する際は、比較が大切です。比較するためにも、まずは導入目的を明確にし、どのような機能が必要かを見極める事が大切です。
そこで本記事では販売管理システムの選定ポイントを押さえ、クラウド型のシステムの特徴や機能一覧について紹介します。ぜひ販売管理システム選びの基準としてご参考ください。
販売管理システムとは
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販売管理システムとは、販売業務に関連する作業を一元化し、管理するための基幹システムです。企業の基幹部分を管理する販売管理システムに搭載される機能は大きく分けて「販売管理」「在庫管理」「仕入管理」の3つです。それぞれの内容について解説します。
販売管理
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企業は自社の商品やサービスを販売し、その売上を計上することで事業を継続します。販売活動は事業の継続に欠かせないものです。
販売活動のプロセスには見積もりを始め、受注作業、請求業務などがあり、各部門がいずれかのプロセスを担います。販売管理はこれらの業務を一元的に管理し、販売サイクルを効率化するための業務です。販売管理における重要な機能は次の通りです。
● 見積に関する管理機能
● 受注に関する管理機能
● 売上に関する管理機能
● 請求に関する管理機能
在庫管理
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在庫管理とは商品や在庫などの管理業務です。的確な在庫管理によって商品をユーザーに早く届けることは、顧客満足につながる重要な業務といえます。
発送や在庫を管理する際に、ロットNoや消費期限、カラー、サイズ、シリアルNoなど商材に応じた情報を正確に把握するには、販売管理システムの導入が欠かせません。在庫管理における機能は次の通りです。
● 棚卸に関する管理機能
● 入出荷に関する管理機能
仕入管理
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仕入管理とは売上を作るために必要な商材や材料を管理することです。資材選定や入荷日、仕入量などの項目についてモニタリングと管理を行います。
仕入管理の精度が上がれば無駄な仕入れなどが減り、その結果として利益率のアップを期待できます。仕入管理における機能は次の通りです。
● 発注に関する管理機能
● 仕入に関する管理機能
● 支払に関する管理機能
販売管理システムの比較基準・ポイント
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販売管理システムを導入する際は、自社が求める機能を明確にして、それに合うシステムを比較検討する必要があります。ここでは販売管理システムの選定基準となる項目やポイントなどについて紹介します。
自社のビジネスに合うベンダーを選択
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販売管理システムの選定基準として、自社のビジネスを理解しているベンダーかどうかは重要なポイントです。ベンダーが自社のビジネスを深く理解していないと、自社には不要な機能やプランを選ばれる可能性があります。
詳しくは後述しますが、自社と同業種にその販売管理システムが導入されていれば、より失敗のリスクを抑えられるでしょう。
主要製品に合わせて選定
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自社のビジネスに合ったシステムを探すのはもちろんのこと、自社の主要製品に合わせた選定も重要です。製造業に合うシステムもあれば卸売業に向くシステムもあります。
自社の主要製品を洗い出し、それに適応した販売管理システムを比較検討して選びましょう。
システム選びで失敗すれば実運用に乗せることができず、導入が進まない可能性もあります。また販売管理システムには基本機能だけでなく、システムごとに独自の機能があります。
製品管理1つとってもバーコードやQRコード、シリアルナンバーなど方法は様々で、主要製品の管理方法に合うシステムを選ばなければ大きな改修が必要となり、莫大な費用がかかるケースも考えられます。
情報の一元管理の可否
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販売管理システムを導入する際は、情報の一元管理が可能かを確認しましょう。販売管理システムには、それぞれのプロセスで個別に情報管理する方法とトータルで情報管理する方法の2つがあります。
個別管理はシステム導入から運用までがスムーズである一方、管理業務が膨大となり、人為的なミスを引き起こしかねません。また工程の全体像が把握しにくく、過剰在庫や在庫切れなどのリスクを高めます。
一方で、トータルで情報管理を行えば情報が一元化され、全体的に捉えられるため、経営状況に関するデータも抽出しやすくなります。正確性や効率化を目指す場合は、一元管理のできる販売管理システムを選びましょう。
導入形態のパターン
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販売管理システムには、クラウド型とオンプレミス型といった様々な導入形態があります。それぞれのメリット、デメリットを理解して、どのような販売管理システムが自社に適切か比較検討しましょう。
比較項目 クラウド型 オンプレミス型 コスト 初期コスト:機器購入の必要がなく、比較的安価
利用コスト:サーバ利用分の料金のみ初期コスト:機器やソフトウェアの購入が必要
利用コスト:電気代や保守費等が発生操作性 スマートデバイスと相性がよい 製品ごとに大きく異なる 運用面 運用や保守はほとんど不要。障害も少なく、可用性も高い 自社運用が必要で、専任者を設置が必要 開発面 基本的に開発は不要で、すぐに利用開始できる 企業の要望に沿った柔軟なカスタマイズが可能
導入後のサポート体制
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販売管理システムの導入後は、サポート体制も重要になってきます。販売業務の根幹となるシステムであり、システムに不具合が生じれば業務に大きな支障が出ます。
システムに問題が起きた際、すぐに問い合わせが可能かどうかを確認しましょう。また電話やメールなど、問い合わせ方法についても事前に把握しておくべきです。
各システムのサポート体制に関する情報を比較し、問題が発生してもすぐに解決できる販売管理システムを選ぶようにしてください。
同業種への導入実績
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同業種への導入実績があるかも選定の大きなポイントとなります。導入実績だけを見て、いいシステムだと判断するのは危険です。
導入実績の中身が自社とは規模が異なる企業ばかりだったり、扱う製品が異なったりすれば、その実績はあまり参考にならない可能性があります。自社に合ったシステムを選定するために、実績の提示を求めましょう。
クラウド型の販売管理システム
flam
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提供会社 株式会社フリップロジック タイプ クラウド 費用 初期費用無料、月額費用9,300円 【特徴】
flamは販売管理システムのクラウド型のなかでも初期費用なし、月額費用9300円と低価格で導入が可能な点が強みです。見積書や請求書の作成、入金伝票の管理、棚卸処理といった企業が営業活動において管理が必要な機能が搭載されており、ワンパッケージでシステム管理が可能です。セキュリティ対策も万全を期しており、サーバーの稼働率99.99%という信頼性もあります。また、マウスを使わず、キーボードで全ての操作が出来る点からもITリテラシーが高くない方にも操作のしやすいシステムといえるでしょう。
コストとセキュリティ両面と操作のしやすさを重視したい方におススメのクラウド型販売管理システムです。
アラジンオフィス
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提供会社 株式会社 アイル タイプ クラウド 費用 非公開 【特徴】
アラジンオフィスは、在庫管理機能はもちろん、販売管理・売上管理、受発注管理、生産管理など、企業の営業活動において必要な管理機能が搭載されているクラウド型の販売管理システムです。ユーザーのニーズに合わせて必要なものだけを組み合わせてパッケージ化できる柔軟性を備えており、提案・開発・導入・運用に至るまで一貫して手厚くサポートしています。ユーザーリピート率98.3%をという高い定着率があります。
また、Webとリアルの両面から支援する体制やオプション機能・連携ツールが豊富であるという強みもあります。費用は非公開ですが、クラウド型販売システムについて、自社用にカスタマイズしながら深く使いこなす事を重視したい方におすすめな販売管理システムです。
スマイルワークス
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提供会社 株式会社スマイルワークス タイプ クラウド 費用 初期費用30,000円、月額費用10,000円 【特徴】
スマイルワークスはクラウド型販売管理システムで、プロジェクト収支管理を中心としたシステムです、特徴としてEDI機能を導入している点が挙げられます。EDIとは電子データ交換の意味です。EDIの活用により、取引先との受発注のやりとりをシステム上で実施できる仕様となっています。そのためメールやFAXによる従来のやりとりを必要とせず、業務の効率化を図れるでしょう。
またクラウド上で情報の共有ができる点も特徴です。発注書や請求書などの資料をメールで送信する際、クラウド上でそれらが閲覧可能となります。資料の共有をしておけば、現在どのように販売業務が進んでいるのかも確認可能です。
EDI機能を導入し、電子データによる業務効率の向上を目指す場合は、スマイルワークスをおすすめします。
商蔵奉行クラウド
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提供会社 株式会社オービックビジネスコンサルタント タイプ クラウド 費用 初期費用50,000円、月額費用15,000円 【特徴】
商蔵奉行クラウドはその名の通り、クラウド型の販売管理システムです。特徴として外部の会計システムなどと連携することで、データ連携が容易になります。そのため発注書と在庫情報のそれぞれに入力をするといった二重作業を減らせます。またセキュリティ体制が充実しているのも商蔵奉行クラウドの特徴です。セキュリティは、Microsoftの「Microsoft Azure」によって管理しており、24時間365日の管理体制で外部からの脅威に対しても安心できます。
国際認証のSOC1、SOC2も取得しており、委託会社の財務報告やセキュリティに関する内部統制が適切に行われていることが伺えます。システムのセキュリティの高さを選定のポイントとする場合は、この商蔵奉行クラウドがおすすめです。
楽楽販売
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提供会社 株式会社ラクス タイプ クラウド 費用 初期費用150,000円、月額費用60,000円 【特徴】
楽楽販売はクラウド型販売管理システムで、ルーチンワークの自動化が特徴として挙げられます。請求書の発行や通知メールなどを自動化し、業務負担の削減を目指せるでしょう。また外部システムとの連携も強みといえます。「楽楽明細」「MailDealer」「クラウドサイン」といったさまざまなサービスとの連携を実現できます。データの入出力も簡単で、販売管理業務の効率化が大きく進むでしょう。
販売管理に関する作業の負担を軽減し、他システムとの連携を実現したい場合は、楽楽販売がおすすめです。
s-flow
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提供会社 株式会社コデックス タイプ クラウド 費用 初期費用無料、月額費用2,800円/1ユーザ 特徴
s-flowはクラウド販売管理システムです。s-flowは受発注に関するすべての業務フローにクラウド上で管理でき、販売管理や入出金管理などの業務に必要な機能を網羅的に備えています。タスクの処理漏れをなくし確実な完了を目指せるタスクフロー機能や帳票のカスタマイズ、ロットNoや消費期限などの柔軟な在庫管理が行える点も特徴です。
販売管理システムは初期費用が掛かるシステムもありますが「s-flow」は無料です。基本利用料も無料で月額利用料の1ユーザー2,800円のみで利用開始できます。
契約前に試用できるトライアル版を用意しており、業務にマッチするかを事前に確認可能です。受発注フローの効率化と漏れのない管理を実現したい場合は、s-flowをおすすめします。
オンプレミス型の販売管理システム
弥生販売
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提供会社 弥生株式会社 タイプ オンプレミス(パッケージ) 費用 初期費用無料、月額費用9,500円 【特徴】
弥生販売はパッケージ型の販売管理システムです。特徴として最新の法改正に柔軟にできる点が挙げられ、軽減税率や区分記載申請書などにも対応しています。また取引先のフォーマットに合わせた各種帳票の発行や集計データの分析などが容易な点も大きな特徴です。安心してシステム運用できるよう、最大15か月の無償サポートがついています。具体的には「プログラムの自動更新」「クラウドへのデータバックアップ」「充実したカスタマーセンターのサポート」などです。
販売管理や在庫管理の一元化はもちろんのこと、簡単な操作性と手厚いサポートを重視したい場合はこの弥生販売をおすすめします。
楽商
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提供会社 株式会社 日本システムテクノロジー タイプ オンプレミス(パッケージ) 費用 3,300,000円~(5クライアント標準価格参考) 【特徴】
楽商はパッケージ型販売管理システムで、特徴として業界や業種に応じた各種パッケージを提供しています。また販売管理や在庫管理に必要となる業務をほぼパソコン1つで行える点も特徴の1つです。また楽商は販売管理のプロ集団であり、企業の要望に合わせたシステム提案をしてもらえます。自社では見落としていた内容も的確に提案してくれるため、より効率的に業務に活かせるでしょう。
楽商は企業の成長に合わせて適宜カスタマイズできるので、はじめから多くの機能を搭載したシステムを導入するよりも、費用対効果が高いといえます。販売管理システムをより独自にカスタマイズする予定のある中堅・中小企業には楽商がおすすめです。
自社の商材にあった販売管理システムを選ぶ
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販売管理システムを取り入れる際には、自社の業界や商材、求めているシステムにあったものを選びましょう。販売管理システムの導入は販売業務の効率的かつ正確性の向上に大きく貢献します。
しかし、やみくもにシステムを選定すると、自社にとって必要なシステムが含まれていない場合もあり、注意が必要です。今回ご紹介した販売管理システムにおける選定のポイントを押さえ、しっかりと比較検討してみてください。